みなさま こんにちは!
中医営膳会企画・運営担当の巽です。
東京では、ようやく残暑も峠を越えたようですが、皆様いかがお過ごしでしょうか。

このたび、2012年イベント第2弾として、9月15日(土)に「薬膳茶体験:オリジナルの薬膳茶を作ろう」を開催しました。今回のイベントも名古屋、岐阜、群馬等からも含めた20名を上回る薬膳勉強に熱心な方々にご参加いただき、あっという間に2時間半が過ぎてしまいました。今回はその模様を報告します。

今回は、どなたでも「分かる」、「作れる」、「飲める」をポイントに、さんざし、なつめ、陳皮等14種類の材料を用意して参加者の方々に実際に薬膳茶作りに挑戦していただきました。まず、最初に梁ペイ先生からミニ講義として「薬膳茶配合の基礎」、「薬膳茶の役割」、「薬膳茶材の解説」、等について30分ほどの講義がありました。

ある薬膳効果を得るために一つの「施膳方針」の下で、同じ食材での料理を長期間続けるのって、結構たいへんなことですよね。でも、「飲類」としての「煎じないお茶」の形であれば、同じ材料でも、ティーバッグとお湯さえあれば手軽に作れて長く飲み続けることができます。講義を通して「薬膳茶」は、薬膳本来の目的を実践しやすい方法なのだなということを再確認できました。

講義の後は、参加者の皆さんによるオリジナル茶作成タイム。薬膳茶には、薬用効果を持つ材料を茶葉に混ぜるパターンもありますが、今回は茶葉なしの純粋パターンで挑戦。それぞれの材料の味や香り味わえるのも実習ならではの楽しみでした。

参加者の中には中国茶の専門家(!)がいらっしゃったり、薬膳茶作りが全く初めての方もいらっしゃったり、皆さんさまざまな観点・思いで14種類の材料を計量器で量りながらそれぞれ独自の組み合わせを楽しんで(悩んで?)おられました。また、薬膳茶の実例として梁先生が用意した「菊花・クコ子」を煎じたお茶を試飲していただき、後半にはこのお茶にさらに「陳皮」を加えて煎じ直して、皆さんに味の変化を体験していただきました。

参加者の皆さんからは、薬膳茶の材料はどこで買えばよいか?どのぐらいの期間、どの程度の頻度で飲み続ければよいか?こういう症状にはどういうブレンドが良いか?等々、かなり具体的・実践的・実用的な内容の質問を沢山頂戴しました。皆さん本当に勉強熱心で、ものすごいエネルギーも一緒にいただいたような気がします。

私はハーブの勉強もしていますが、日本ほど医療保険制度が進んでいないイギリス、ドイツ等の欧州諸国で、メディカル・ハーブ・ティーによるハーバル・セラピーが広く普及しているのも、病院に行って薬を処方してもらうより安くて、お手軽かつ薬用効果があるからなんでしょうね。私も子供の頃おなかが痛くなると、ばあちゃんが「げんのしょうこ」茶を作ってくれました(全然おいしくありませんでしたが)。今思えば、あれもれっきとした日本の薬膳茶ですね。
ちなみに私のブレンドは、「さんざし・くこ子・なつめ・当帰」で「テーマ:巡りをよくする」でした。先生の評価はまだ聞いていませんが。。。

主催者側のもくろみでは、皆さんの作られた薬膳茶の仕上がり具合を発表していただき、先生の講評を聞く時間を予定していたのですが、皆さんお茶の作成や質問にあまりに熱心で、時間が足りなくなってしまいました。次回同様のイベントを実施する際にはイベント時間をもっと長くとるべきだと、企画・運営担当として反省すること頻りです。

イベントの最後は,梁先生が去る8月に参加された、香港で開催された国際会議「世界中医薬学会聯合会2012年薬膳食療学術大会」の様子や中国及び諸外国での中医営養・薬膳学の最新動向の報告があり、ご好評の中、無事閉会することができました。

当研究会では、今後もこうした実践的で体験型のイベントを開催していく予定です。皆様の次回のご参加をお待ちするとともに、こういうイベントだったら是非参加したいといったご意見・ご要望も頂戴できれば幸いです。

今後ともよろしくお願い申し上げます。(参加者の方々からのご感想はこちら)

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中医営養・薬膳学研究会
企画・運営担当
(2012.09.24)