皆さん、はじめまして。国際中医薬膳師の古澤です。
この度、「薬膳理論を応用して手軽にお茶(薬膳茶)を」 と題した薬膳茶講座が開講されました。
この講座では薬膳茶の基本的な知識から具体的な応用方法まで学んでいただくことができます。
その日の体調に合わせた、オリジナルブレンドの薬膳茶が作れるようになるは嬉しいですね。 私も受講者の一人として参加しておりますので、今回は第1回と第2回目の模様をレポートさせていただきます。
   * * * * *

第1回は1月20日(月)。 文京区民センターにて梁ペイ先生による講義「薬膳茶配合の基礎」が行われました。

前半は、薬膳茶の定義・役割と薬膳茶配合の基本についての講義で、中医薬膳学での位置づけや、 その役割、体調や季節に合わせた飲み方などをわかりやすく説明してくださいました。
お湯につけるだけで、気軽にお茶代わりに飲める「薬膳茶」は、実生活で薬膳を続けていくのに とても適した方法だということがよくわかりました。

そして後半は、各自で試作&試飲タイム。
今回は、寒さで冷えた体を温める陳皮、呉茱萸、当帰などを中心に13種類の茶材が用意されていました。
ポイントは、その日の気候と体の声をよく聞くこと。ということで、私は、
     (弱っていた胃に⇒)薏苡仁、(乾燥に⇒)麦門冬、(疲れ目に⇒)菊花と枸杞子
をブレンドしてみました。

茶材によって重さや大きさが違うため、味のバランス考えながら作るのが少し難しかったです。
これは試作を重ねていくことで、徐々に感覚を掴んでいくようです。

自作でブレンドした薬膳茶を飲みながら、参加者の皆さんからも「体がポカポカしてきた」という声が聞かれ、 早くも薬膳茶のパワーを実感されているようでした。

最後に梁ペイ先生が作ってくださったのは、陳皮、菊花などをブレンドした理気清熱茶。
とても爽やかな味で、仕事帰りで滞っていた“気”が巡ってくるようでした。

初回から基本を理解したうえで本格的な薬膳茶を作ることができ、とても充実した時間を過ごせました。  

 
   * * * * *

第2回は2月2日(土)。東京ドーム隣の文京区シビックセンターにて、巽 俊蔵先生による講義 「薬膳とハーブで美肌を(冬の季節編)」が行われました。

前半は、「美肌」の基本はインナーケアに有り。ということを踏まえ、現代栄養学と中医薬膳学双方の観点から、 美しい肌の条件や美肌になるためのアプローチの方法をお話してくださいました。
現代栄養学では栄養バランスやホルモンバランスを取ることなどが要点とされていますが、その考えは中医薬膳学でいう「五味の調和」や「陰陽のバランス」に通じるものがあると思いました。
また現代栄養学と薬膳を切り離して考えるのではなく、それぞれを理解したうえで組み合わせることにより、 相乗効果が得られるということが新たな発見となりました。

そして後半は試作&試飲タイムです。
この季節の寒さと乾燥に合わせて「養腎」と「潤肺」を目的とした薬膳の茶材と、ビタミンが豊富で美肌に良いハーブが18種類用意されていました。
巽先生はハーブにも精通されており、前半の講義の内容に則して、薬膳とハーブを組み合わせた美味しくて効果的な飲み方を教えてくださいました。 特に女性にとって嬉しいブレンドは、美肌とダイエットに良いというウコギ、ハス葉、桑葉、ラズベリーのお茶でした。

そして各々でも、その日の気候と体調(舌診も)に合う茶材を選んで秤にかけます。
近頃、風邪やインフルエンザが流行ってきたのもあり、免疫力UPのウコギに、ビタミンCが豊富なローズヒップやラズベリーなどを ブレンドされていた方が多かったように思います。

試飲している中で参加者の皆さんに好評だったのは、やはり先生が作ってくださったカモミール、ローズ、ローズヒップ、レモンバーム、 ラズベリーのブレンドハーブティー。良い香りが部屋中に広がり、香りによるリラックス効果が得られるのはハーブならではの利点で あることも認識しました。

終盤は時間ぎりぎりまで先生への質問や試作したお茶の感想を語り合い、終了となりました。 薬膳茶は得た知識を持ち帰って、すぐに実践できるところが良いですね! 様々なことに応用していけそうな内容でした。
 

   * * * * *

次回以降のテーマは、2月17日(月)が「体質に合う薬膳茶を選ぶ」、3月1日(土)は「春の薬膳茶」です。
月曜日の講義は18時30分開始ですので、仕事帰りに気軽に立ち寄っていただけます。
ぜひ一緒に楽しく薬膳茶を学びましょう!

******************************************************
中医営養・薬膳学研究会
(2014.02.16)